11月に入ってから、東京も寒くなってきましたね。スーパーやコンビニにある商品もすっかり、冬向きの商品が並んでいました。クリスマス関連商品も多く並んでいて、
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11月に入ってから、東京も寒くなってきましたね。スーパーやコンビニにある商品もすっかり、冬向きの商品が並んでいました。クリスマス関連商品も多く並んでいて、年末が迫っていることを実感します、、、。
さて、前回は特別受益にについて記事を書きましたが、今回も特別受益関連の記事になります。
今回は、特別受益の持ち戻し免除の意思表示について解説します。
1 特別受益の持ち戻し免除の意思表示とは
前回、相続人が被相続人が特別受益を受けていた場合には、相続人間の公平を図るために、特別受益分を相続財産に加算して計算することを書きました。
ただし、例外的に特別受益があったとしても、特別受益を相続財産に加算しなくてもよい場合があります。
すなわち、特別受益があったとしても、被相続人が特別受益を持ち戻さない旨の意思表示をしていた場合には、特別受益は持ち戻されません(民法903条2項)
2 特別受益の持ち戻しの免除が認められる場合
持ち戻し免除の意思表示が明示されていなくても、特別受益時の事情から黙示で認められることもあります。
例えば、農業を営む被相続人が、家業を承継させるために、特定の相続人に対して相続分以外に農地等の財産を相続させたような場合には、黙示の持ち戻し免除が認められる可能性があります。
また、婚姻期間が20年以上ある夫婦の一方が、配偶者に対して居住用の不動産を遺贈又は贈与した場合には、持ち戻し免除の意思表示があったと推定されます(民法903条4項)。ただし、この規定はあくまでも推定規定なので、被相続人に持ち戻し免除の意思表示がなかったことが明らかになれば、特別受益は持ち戻されることとなります。
特別受益の有無や特別受益の持ち戻し免除の意思の有無が争われる場合には、過去の裁判例における事実認定の仕方等、専門的な判断が求められることが多々あります。特別受益の有無や特別受益の持ち戻し免除の意思有無について、トラブルが生じた場合には弁護士に相談することをお勧めします。