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宅建試験に出ない不動産売買実務①

カテゴリ: その他

 

こんにちは。

最近は、凄く暑い日が続きましたが、直近の連休は雨模様でしたね。雨が降ったので、湿度も高くなり、東京はムシムシジメジメしています。

 

体調崩される方もお見かけしますので、皆さんも体調管理にはお気を付けください。

 

さて、突如始まりました「宅建試験に出ない不動産売買実務」シリーズです。

 

不動産業界というのは、本にも載っていない独自のルールが結構あり、実際に不動産売買実務をやってみないと分からないことが多くあります。弁護士業務をやってからも、独自のルールを知っていて役に立つことが、いくつかありましたので徒然なるままに書いてみようかと思います。

 

前回、売買のスケジュールについて書きましたが、今回は不動産売買の契約・決済の方法について書いてみます。

 

通常、不動産売買というのは①契約と②決済という2段階で行われることが多いです。

 

では、この契約や決済というのは実際にはどこで、どのように行うんでしょうか。

 

まず、契約ですが、売買当事者が1か所に集まって、同時に売買契約書等の書類に署名・捺印するケースがあります。署名・捺印の後に、買主から手付金が振り込まれ、売主はその場で着金確認をすることになります。

 

一方で、持ち回り形式といって、契約書等の書類のみを郵送で送り、郵送で受け取った当事者から順に署名・捺印するという形式もあります。この形式ですと売買当事者が会うことはありません。

 

次に決済ですが、決済も1か所に集まる形式と売買当事者が1か所に集まる形式があります。もっとも、決済の場合、決済で売買が正式に完了しますので売買当事者の顔合わせも兼ねて、1か所に集まる形式でやることが多いように思います。また、1か所に集まる形式だと司法書士の先生による本人確認も決済の場で行われます。

 

決済の場所ですが、不動産仲介会社の事務所でやることもあれば、不動産に抵当権がついている場合や買主が融資を受けて不動産を購入する場合には、金融機関の会議室で行うこともあります。

 

決済の方法や決済の場所は事案ごとに異なりますので、決済の前にはどこで決済を行うのか段取りをつけておくことが必要になります。金融機関の場所によっては、売買当事者の居住地から遠方になることもありますので注意が必要です。

 

今後も、不定期で「宅建試験に出ない不動産売買実務」シリーズを続けようかと思います。

引き続きよろしくお願いいたします。

売買のスケジュールについて

カテゴリ: その他

 

こんばんは。

東京の最近の天気は、いきなり暑くなったり、急に雨が降ったりで不安定ですね。

周りでも風邪が流行ってますので、皆さんも健康管理にはお気を付けください。

 

さて、弁護士業務や税理士業務をしていると、売買のスケジュールが肝になる場合があります。

 

例えば、代償金や相続税の支払いのために、ある時期までに不動産を売却しなくてはならないといったことがあります。

 

その際に、弁護士や税理士としても、不動産の売買スケジュールをどこまで見通せるかというのが大事になってくることがあります。

 

例えば、確定測量を行う場合には、測量がどのくらいの期間で完了するかが大事になってきます。

 

民民境界との測量については、隣地所有者の態度が大事になりますので、売主と隣地所有者との関係性等を把握する必要があります。

 

官民境界の場合には、役所の担当者の立ち合いが必要になり、官民境界が確定するのに、役3~4か月くらい要することもあります。

 

決済するのに「売主による確定測量をすること」が条件になることは、良くあることですので、不動産の売買をする際には注意が必要です。

 

また、越境物の解消義務というのが決済条件につけられることもありますが、売買対象の不動産に越境物があるか、越境物があるとしても、その越境物が解消し易いのかについて把握しておくことが肝要です。

 

例えば、隣地から草木が少し越境しているくらいでしたら越境の解消は可能なことが多いですが、隣地所有者が建てた構造物が隣地から越境している場合には、その解消には苦労しそうです。

 

このように、売買するにあたって決済条件が付いている場合には、その条件の成就の見込みや、成就にあたってのスケジュール感を把握しておくことが必要になります。

 

このように、弁護士業や税理士業をしていても不動産仲介のときの経験が活かせるときがありますので、人生何が役に立つか分からないなぁとつくづく思います。

 

 

葬儀費用の負担

カテゴリ: 相続

 

GWはいかがお過ごしでしたでしょうか。

東京では、GW中に良く晴れた日もあり、観光日和でしたね。

 

GW明けに東京の相続チームが銀座事務所に移転しまして、GW前後は引っ越作業で忙しかったのですが、引っ越しから約2週間が経過し、少し落ち着いてきました。

 

銀座事務所でも相続、不動産案件を中心に、弁護士・税理士業務に邁進していきたいと思います。

 

さて、遺産分割のご相談を受ける中で、葬儀費用を誰が負担するかというご質問をうけることが良くあります。

 

学説上は、①喪主が負担するべきとする説、②相続人が相続分に従って負担するという説、③相続財産から拠出するという説、④慣習や条理によって決めるという説があります。

 

任意の交渉や調停の場合には、②相続人負担説か③相続財産負担説に立って処理する場合が多いように思われます。交渉していく中でも、葬儀費用は相続人全員で負担するという考え方は、依頼者からも交渉の相手方からも理解が得られることが多いです。

 

一方で、近時の裁判例では①喪主負担説に立って処理するケースが多いです。

 

葬儀費用の負担は、「どの説が妥当だから一律に決められる」というものではなく、結局は個別の事案に応じて決めていきます。

 

私が相続のご相談を受ける際にも、個別具体的な事情をお伺いし、「どのような処理の仕方が相続人全員の納得感を得られるか」と考えながら、葬儀費用の負担の提案をすることが多いです。

 

相続問題では、葬儀費用の負担も含めて、様々な論点で揉めることが多いです。相続問題でお悩みがある場合には、一度弁護士に相談されてみてはいかがでしょうか。

 

相続人が未成年の場合の遺産分割

カテゴリ: 相続

こんばんは。

東京ではここ最近急に暖かくなってきましたね。今年は、急に寒くなったり暖かくなったりで、体が温度についていけず、だるくなる日が多いですね、、、。

 

私は数年前から、低気圧になったり、急に気圧が上がったりすると、体がだるくなるようになりました。調べてみると、気象病というものがあり、どうもこれに当たるような気がします。酷いと頭痛がしたり、歯の治療の跡が痛んだりと厄介です。

気象病にはハーブティーが効くというので、最近試してみたりしています。確かに、飲むと頭痛が少し良くなる気がしますね。

皆さんも体調管理にはお気を付けください。

 

さて、相続のご相談を受けていると、相続人の中に未成年の方が含まれていることも少なくありません。相続人に未成年の方が含まれる場合、どのように遺産分割は進めていけばよいでしょうか。今日はこのテーマについて解説します。

 

1 未成年者が相続人である場合の遺産分割

相続人の一人が未成年である場合、未成年であっても相続人であることは変わりがありませんので、当該未成年者も遺産分割協議の当事者の一人となります。ただし、未成年者はまだ十分な判断能力を備えてはいませんので、未成年者が遺産分割協議に参加するにあたっては代理人を選任する必要があります。通常、未成年者の代理人は親権者が選任されます。しかし、当該親権者も相続人の一人である場合には、未成年者と親権者との間で利益が相反することになりますので、特別代理人の申し立てが必要となります。

 

2 特別代理人の申立

上述の通り、親権者と未成年者との間に利益相反関係がある場合には特別代理人の選任申立が必要です。利益相反関係があるのにもかかわらず、特別代理人を申し立てずに行った遺産分割協議は無効となりますので注意が必要です。

 

特別代理人を選任の申立をする際には、利益相反に関する資料として遺産分割協議書案や財産に関する資料を求められます。

 

特別代理人の選任の申立をしてから、家庭裁判所が特別代理人の選任の審判をするまでには2~4カ月ほどかかります。

 

未成年者が相続人となる場合には、特別代理人の申立が必要になるなど専門的な知識を要する場合がありますので、弁護士に相談されてみることをお勧めします。

 

相続登記をする際に必要な費用

カテゴリ: その他

 

 以前、相続登記の手続について解説しました。では、相続登記をする場合、どのような費用がかかるのでしょうか。今回は相続登記をする際に、一般的に必要となる費用について解説します。

 

1 必要書類の取得費用

 

(1)戸籍・住民票の収集

  不動産の相続登記を申請する場合、被相続人の出生から死亡までの戸籍と相続人の現在戸籍が必要となります。2024年3月時点で戸籍謄本は1通あたり450円、除籍謄本と改正原戸籍は1通あたり750円の手数料がかかります。また、戸籍のほかに、不動産を取得する相続人の住民票も必要になります。住民票は各自治体によって手数料の金額が異なりますが、おおよそ200円~300円程度となっています。

 

(2)印鑑証明書の取得

  遺産分割協議を行い、同協議に基づいて不動産の相続登記を申請する場合、遺産分割協議書とともに相続人全員の印鑑証明書も、法務局に提出する必要があります。印鑑証明書についても各自治体ごとに手数料が異なりますが、おおよそ200円~300円程度となっています。

 

2 相続登記の登録免許税

 相続登記をする場合、国に対して登録免許税という税金を納めなければなりません。登録免許税は、相続する不動産の固定資産税評価額に税率0.4%を乗じて求めることが出来ます。例えば、固定資産税評価額が1000万円の不動産の相続登記を申請する場合、1000万円に0.4%を乗じた4万円の登録免許税を納付する必要があります。不動産の固定資産税評価額を基に登録免許税を計算しますので、固定資産税評価額が高くなればなるほど、登録免許税も高くなることに注意が必要です。

 

3 専門家に相続登記を依頼する場合の報酬

 弁護士や司法書士といった専門家に対して、相続登記の申請を行う場合、同専門家に対する報酬も別途必要になります。弁護士も司法書士も、現在で報酬額は自由化されており、統一した報酬基準というものはありません。報酬の大体の目安ですが、概ね5万円~10万円程度になることが一般的です。

相続放棄のメリット・デメリット

カテゴリ: その他

 

以前、相続放棄について、相続放棄の期間について解説しましたが、相続放棄をするべきと、するべきでない場合とはどのような場面でしょうか。今回は相続放棄のメリットとデメリットそれぞれについて解説します。

 

1 相続放棄のメリット

 相続放棄のメリットとしては、被相続人の負債を承継しなくても良いことにあります。相続放棄を行うと相続放棄をした人は初めから相続人ではなかったものとみなされます(民法第939条)。そのため、被相続人に借金があったとしても、相続放棄をすれば借金を承継しなくても良いことになります。また、被相続人が不動産を所有しており、その不動産の管理に費用が掛かってしまう場合も、相続放棄をすればその不動産を承継しなくて良いことになります。ただし、相続放棄をした人が、相続財産を占有していた場合には、相続財産管理人に引継ぎまでは一定程度の保存義務を負担することになっています(民法第940条第1項)。

 

2 相続放棄のデメリット

 相続放棄はプラスの財産もマイナスの財産もともに相続することを否定するものであるので、相続放棄をしてしまうとプラスの財産を承継することができません。

 また、相続税との関係では、相続放棄をした人は、生命保険金や死亡退職金についての非課税枠(500万円×法定相続人の人数)の適用を受けることができなくなります。また、相続放棄をした人は、債務控除や数次相続控除も受けることができなくなりますので、注意が必要です。

 

 このように相続放棄にはメリットだけでなく、デメリットもありますので、相続放棄を希望する場合には弁護士に相談することをお勧めします。

遺言執行者

カテゴリ: その他

 

遺言作成の際のポイントの記事を書いた際に、遺言執行者について触れたのですが、遺言執行者とは誰がどのようになるのでしょう。今日は遺言執行者に焦点を当てて解説します。

 

1 遺言執行者の資格要件

 民法上では、未成年者と破産者も遺言執行者になることはできないとされています(民法1009条)。

遺言執行者は遺言者の財産を管理する権利・義務を有しますので、遺言執行者となる人には、完全な行為能力(単独で確定的に有効な法律行為をする能力をいいます)が求められていますが、その以外には特に明文上の制限はありません。遺言執行者には、法人もなることができますし、相続人や受遺者がなることもできます。

2 遺言による指定

 遺言者が遺言執行者を指定する場合には、必ず遺言によらなければなりません。遺言で遺言執行者を定める場合、遺言者が直接遺言執行者を指定することは勿論、遺言執行者の指定を第三者に委託するという定め方もできます(民法1006条1項・2項)

 

3 家庭裁判所による選任

 遺言書に遺言執行者が定められていない場合や遺言執行者が定められていたものの遺言執行者が死亡した場合等には、利害関係人が請求することにより、相続開始時の家庭裁判所が遺言執行者を定めることとなります。

 遺言執行者の選任の申立があった場合、家庭裁判所は、候補者について、欠格事由の有無、適格性、就職の意向などを審理することとなります。家庭裁判所が選任の審判をするには、候補者の意見を聴かなければならないとされており、実務上は家庭裁判所から照会書が遺言執行者の候補者と申立人に対して送られる運用が採られています。

 家庭裁判所による候補者の適否についての検討が完了すると、遺言執行者選任審判がなされます。遺言執行者選任の申し立てを認容する審判の場合には、申立人および遺言執行者に対して審判書の謄本が送付されます。一方で、申立を却下する審判の場合には、申立人に対する送達の方法により告知されることになります。この申立を却下した審判に対しては、申立人その他の利害関係人から即時抗告の申立をすることができます。

 

遺言執行者とはなかなか普段聞きなれない言葉だと思います。遺言執行者の件も含め、遺言のことでお悩みでしたら弁護士にご相談下さい。

再転相続

カテゴリ: その他

 

以前、相続放棄についての記事を書きましたが、今回は少し変わった相続放棄の期間について解説します。

 

1再転相続とは

 再転相続(さいてんそうぞく)とは、ある相続(一次相続)の相続人が熟慮期間中に相続の放棄または承認をする前に死亡(二次相続)した場合に、二次相続の相続人が一次相続の相続をすることをいいます。

 

2再転相続放棄の期間

 再転相続が生じた場合、相続放棄の期間はいつから起算されるのでしょうか。まず、二次相続については、条文通り、二次相続が開始されたことを知ってから3カ月以内に相続放棄すればよいことになります。それでは、1次相続については、いつから起算されるのでしょうか。再転相続人が、二次相続については知ったものの、一次被相続人の死亡を知らなかった場合に問題となります。この点について、令和元年8月9日の最高裁では、「一次相続の相続人となったことを知ってから3カ月以内」としました。

 このように相続放棄の期間の手続や期間の解釈については、一見分かりにくい部分もありますので、相続放棄を検討される場合には弁護士に相談されることをお勧めします。

遺言を発見した場合の対応方法

カテゴリ: その他

前回遺言作成のポイントについて解説しましたが、今回は自宅等で遺言を発見したときの対応について解説します。

 

1 遺言の検認手続

 遺言書を発見した場合、遺言書を開封してはいけません。遺言書を発見した場合、家庭裁判所の「検認」手続をとる必要があります。「検認」とは、相続人に対して遺言の存在及びその内容を知らせるとともに、検認の日現在における遺言書の内容を明確にして、遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。民法上、遺言書の保管者又は遺言書を発見した相続人は、相続開始を知った後、遅滞なく、遺言書を家庭裁判所に提出して、検認を請求しなければならないとの規定があります(民法第1004条)。この検認手続きをしないで遺言書を開封してしまった場合、5万円以下の過料に処されるので注意が必要です(民法第1005条)。

遺言書には、①自筆証書遺言、②秘密証書遺言、③公正証書遺言の3種類がありますが、このうち検認手続が必要となるのは、①自筆証書遺言と②秘密証書遺言となります。また、①の場合であっても、遺言書の法務局保管制度を利用したときには、家庭裁判所に対して検認の届出は不要です。

 

2 検認の手続

 遺言の保管者、もしくは発見者が、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所へ検認の申し立てを行います。検認の申し立てがあると、相続人に対して、家庭裁判所から検認を行う期日の通知がなされます。検認期日の当日は、出席した相続人等の立ち会いの下、裁判官が遺言書を開封し、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など遺言書の状態や遺言書の内容を検認します。検認が終わった後、家庭裁判所に対して申請すると検認済証明書は発行されます。遺言の執行を行う場合には、この検認済証明書が必要となります。留意点としては、検認手続はあくまでも、遺言書の状態を確認する手続ですので、検認手続では遺言書の有効・無効を判断されるわけではありません。

 

遺言書の有効性を判断するためには法解釈の専門家である弁護士に遺言内容の確認を依頼することをお勧めします。

遺言作成の際のポイント②

カテゴリ: 相続

前回に続き、遺言作成の際のポイントについて解説します。

 

1 遺言執行者の指定

 遺言執行者とは、遺言内容を実現するための手続を行う人のことをいいます。遺言を作成するうえで、遺言執行者の指定は遺言の要件となっていません。しかし、相続間で対立が生じている場合、遺言を遺したとしても遺言内容を誰が執行するかをめぐって争いになる可能性があります。せっかく遺言書を作成しても、遺言の内容が実現されないのでは所謂絵に描いた餅となってしまいます。相続人間での対立が予想され、遺言内容の実現に不安を覚えられる場合には、あらかじめ遺言執行者を定めておくことをお勧めします。

 

2 付言事項

 付言事項とは、遺言書において法的効果が与えられない記載事項のことを言います。遺言者の生前の気持ちや家族への感謝のメッセージのほか、遺言書で定めた事項についてなぜそのような記載をしたのか理由を書く場合もあります。付言事項には法的効力が与えられるものではないのですが、付言事項を書くことによって遺言者の真意を相続人により伝えやすくすることができ、場合によっては相続人間の対立を和らげて相続発生後の相続人間のトラブルを防止することができます。

 

遺言作成にもいろいろな知識が必要になり、奥が深いです。遺言を作成される際には、弁護士にご相談ください。

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